アメリカへの留学を控えた高校生・大学生の方から、英文タイピング講座についてのご相談が増えています。現地では、課題の提出もノートを取るのも英語での入力が中心になるため、渡航前に手を打っておきたいという方が多くいらっしゃいます。
この記事では、英文タイピングでつまずきやすいポイントと、当校が実際の指導で採用している練習の順序をご紹介します。渡航までの限られた期間で、何から手をつければよいかがはっきりします。
英文タイピングでつまずきやすい4つのポイント
1. スペルを正確に覚えていることが前提になる
日本語のローマ字入力では、聞こえた音のとおりにキーを押せます。英語は綴りと発音の対応の規則性が弱く、through も night も、発音からキーを推測しきることはできません。
つまり、英文タイピングはスペルが頭に入っていて、はじめて速くなります。逆に言えば、スペルがあいまいな単語は、どれだけ指を鍛えても手が止まります。
2. 速度より先に、正確性を固めるほうが近道
意外に思われるかもしれませんが、速く打とうとするより、正確に打つことを先に固めたほうが、結果的に速くなります。
理由は単純です。打ち間違えるたびに、手を止めて戻り、消して打ち直すことになります。この往復にかかる時間は、最初から少し慎重に打っていた場合よりも長くつきます。加えて、正確さが定まらないうちに速度を追うと、指の運びに癖がつき、あとから直すのに時間がかかります。
これは英語圏のタイピング指導でも共通して言われている考え方です。
3. リズムの単位は「単語 + スペース」
英文では、単語の区切りとしてスペースキーを絶えず打ち続けます。英文入力のリズムは、実質「単語 + スペース」の反復です。
1文字ずつ追いかけるのではなく、単語をひとかたまりとして打つ感覚が身につくと、速度は大きく変わります。
4. Shiftキーを常に使う
英文では、文頭と固有名詞で大文字を使います。使用頻度が高いにもかかわらず、片手だけでShiftを押そうとして手の形が崩れてしまう方が多く見られます。
打つ文字と反対側の手でShiftを押す。この基本を最初に身につけておくと、あとから直す手間がかかりません。
当校が採用している練習の順序
英文タイピングの練習は、単語を打つ練習と、文章を打つ練習に分かれているのが一般的です。当校では、この2つを「単語でキーの位置を覚え、文章でリズムをつくる」という順序でつないでいます。
大切にしているのは2点です。
ひとつは、単語を意味とセットで扱うこと。打てる文字列を増やすことと、使える語彙を確かなものにすることは、同時に進めたほうが留学準備としては効率的です。
もうひとつは、仕上げを必ず文章で行うこと。たとえば information や education を100回ずつ打てるようになったとしても、実際に書くのは I need more information about the class. のような文章です。単語の前後には必ず別の語が続き、スペースやピリオドが入ります。同じ回数を練習するなら、文章の中で打ったほうが、文脈の流れに乗って指が動くようになります。
そのうえで、次の順序で進めています。
第1段階:段ごとの単語でキーの位置を覚える
キーボードの段ごとに、その範囲で打てる単語を選んで練習します。キーボードの位置を覚えます。
第2段階:短い文章でリズムをつくる
キーの位置に慣れたら、単語単位の練習から短い文章へ移ります。ここで「単語 + スペース」のリズムを身につけます。
第3段階:原文を見ながら打つ
試験も課題も、手元ではなく原稿や画面を見ながら打つ形式です。画面から目を離さずに打てるようになって、はじめて実用的な速度になります。
目標にしたい速度
英語のタイピング速度は、WPM(Words Per Minute/1分あたりの単語数)で表します。5文字を1語として換算するのが一般的です。
当校が留学準備の目標としているのは、50 WPM です。エッセイの作成や授業中のノートテイキングに、実用上支障のない水準です。渡航までの期間から逆算して、どこまで到達を目指すかを決めていきます。
AIが書いてくれる時代に、タイピングは必要か
生成AIが文章を書いてくれるようになっても、英語を打ち込む場面がなくなるわけではありません。AIに指示を出すのも、返ってきた文章を確認して直すのも、自分でキーボードを打つ作業だからです。
加えて、留学先の試験や授業内の課題では、AIの使用が認められない場面があります。そこで問われるのは、制限時間内に自分の考えを英語で打ち切る力です。タイピング速度は、その土台にあたります。
まとめ
- 英文タイピングは、スペルが頭に入っていることが前提になる
- 打ち直しに時間を取られるため、速度より先に正確性を固めるほうが近道
- 単語は意味とセットで覚え、仕上げは文章で行うと、文脈の流れに乗って指が動く
- 留学準備の目標は50 WPM
渡航までの期間が限られている場合、どこから手をつけるかで結果が変わります。現在の状況や、いつまでに何が必要かをお聞かせいただければ、優先順位を一緒に整理いたしますので、お気軽にご相談ください。

パソカレッジ高田馬場校にて、1996年の開校以来培われた指導ノウハウを活かし、受講生一人ひとりの学習をサポート。これまでに1万人を超える方々に個別指導を提供している。
Excel操作を中心とした実務直結の指導を得意とし、大手金融機関や製薬会社の企業研修でも使用されている独自開発の教材を用いた効率的な学習プログラムを実施。MOS資格取得においては100%の合格実績。「必要なスキルを必要な分だけ学ぶ」をコンセプトに、柔軟な受講スタイルと個別カリキュラムを通じて、忙しい社会人から学生まで幅広い層の学習ニーズに対応。
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